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マチョー刺繍

マチョー刺繍

 

原色に彩られた、丸い花々のモチーフが可愛いマチョー刺繍。
緻密な配置も魅力的で、黒生地に刺されたものはフォークロア感たっぷり。

 



(っ´∀`)っ今回はマチョー刺繍についてご紹介しようと思いますよ。



マチョー刺繍が生まれた場所


マチョー刺繍はハンガリー北東部に位置するマチョー地方で発生しました。
マチョー地方にはメゾクヴェシュド、セントイシュトバーン、タルドという3つの町があり、
これらの地域周辺では、他の地域とは違った独特な工芸品や、伝統と複雑に絡まった生活習慣があります。
中でもメゾクヴェシュドは、独自の習慣とフリーハンドスタイルの刺繍の刺し方から国内から評判だとか。


地図お借りしました:http://www2m.biglobe.ne.jp/ZenTech/world/map/Hungary/index.htm 

  

 マチョー刺繍の発展

  • マチョーの最盛期

    初期のマチョーの刺繍はもともと、赤色メインで刺されていたようです。
    まるで絵本から出てきたような、素朴で可愛らしさ溢れるものでした。


    古典的なデザインとは思えないほど
    洗練されたデザイン。


    写真お借りしました:


    写真お借りしました:

    一方で、マチョーのデザインは作る側の好きにデザインしてもよいという一面もあり、
    次第に色彩とデザインが変化していきました。
    特にスーチ刺繍の影響を受け、デザインや配色がより華美になっていったようです。

    スーチ刺繍ついてはこちら→:

    マチョー刺繍が注目を浴び始めたは1860年代から1870年代。
    ハンガリーでは昔から「清潔の部屋」と呼ばれる普段は使わない客室がお家の中にあるのですが、
    その頃になると、その部屋をカラフルな皿やジャー、ペイントを施した家具、
    刺繍をたっぷり施した寝具で豪華に飾る事が一般人へ普及していきました。
    そのような文化的、経済的背景を受け、伝統工芸としてのマチョー刺繍が人々に認められていきました。


    そしてマチョー刺繍の発展を  更に後押ししたのが、キシュ・ヤンコー・ボリさん。

    1875年にメゾクヴェシュドの著名な
    革職人一家に生まれた彼女。
    11歳で既に母親の図案選びを手伝い、
    15歳で結婚式用のエプロンを完成させたそうです。
    工芸展でも多くの賞を受賞し、死を迎えるまで
    新しい図案をデザインし続けました。



    幼い頃からマチョーのデザインや刺繍に親しんできた彼女は、
    熟練された職人として伝統的な刺繍デザインだけでなく、
    新しい図案を求められるようになり、数多くの図案を考案しました。
    彼女の図案は、更に多くの人に知れ渡り今でも使われ続けています。

    今では彼女の実家は記念館になり、マチョーの刺繍やデザインに囲まれた当時の
    生活や彼女の作品をみる事ができますよ。

    記念館の壁に飾られている彼女の図案。
    その名も「100のマチョーのバラ」
    写真お借りしました:

    ハンガリーに旅行の際は、ぜひ寄ってみてくださいね。

    キシュ・ヤンコー・ボリ記念館
    開館時期: 1月 1日から12月31まで
    開館時間: 1月から3月:10時から14時まで( 金曜から日曜までのみ)
         4月から6月、9月と10月:10時から16時まで( 火曜から日曜まで)
         7月から8月:10時から18時まで( 火曜から日曜まで)
                  11月と12月:10時から14時まで( 火曜から土曜まで)
    入場料: 大人 200 HUF 、子供 100 HUF、 シニア ( 62から70歳まで): 100 HUF
        6歳までの子供と、70歳以上の大人は無料 
    ガイドツアー: ハンガリー語のみ
    住所: 3400 Mezőkövesd, Kisjankó Bori utca 22
    Phone number: +3649312759
    Email: kozkincstar@gmail.com

    キシュ・ヤンコー・ボリさんについて参考にしたサイト:
    http://www.mezokovesdiregio.hu/kisjanko_eng.html


    キシュ・ヤンコー・ボリさんの他にも、
    彼女のように図案を考案する方は当時、他にもいらっしゃいました。

    みなさんデザインを考案するときは、
    庭に出て咲いているバラを眺めながらスケッチしていったそうです。

    きっとボリさんもそうだっんでしょうね。

    その風景を思い浮かべると、当時のマチョー刺繍寄り添う人々の感性と息づかいを
    感じるような気がします。

  マチョー刺繍の特徴

現代のマチョー刺繍の特徴は、下記の点だと思います。
もしお手元にカロチャ刺繍のデザインがあればあ、見比べてみくださいね!


1.バラの中央の「クジャクの目」 

 

マチョーといえばココ!
バラの花びらに大切に包まれた,
バラの命の炎のような部分



 

 
マチョーのバラや花の丸い中核部分、ここは「クジャクの目」と呼ばれ、
マチョーの特徴では
一番にあがります。
サテンステッチで刺しますが、水平だと刺しにくいので、
少しづつ放射線状に角度をつけながら刺していきます。

クジャクの目のデザインにも、
ハート形があったりしますよ。


マチョー刺繍の中には、よりゴージャスになるように一つのバラに何個も
クジャクの目を並べたり、変形させたものもあります。

マチョー刺繍を見かけた際は、ぜひ注目してみてくださいね。

 
2.図案の配置


基本的にマチョーのバラなど大きい花を中央にして、周囲を小さな花や蕾、
葉っぱなどでみっちり囲みます。

 

大きな花の間を埋めるように、
小さな花や蕾のモチーフを広げます。

 


3.図案の種類
   

マチョーの図案にも、色々な動植物がモチーフになっています。
バラやピオニー、カーネーション、オークの葉、チューリップの葉と蕾、靴、
鳥、猫のしっぽ(クルクルした蔦みたいな模様)とか。

色々な方が図案を考案している背景があるので、同じバラでも様々なデザインがあります。
もし今お手元にマチョー刺繍があったら、それは世界に一つの、
あなただけのマチョー刺繍かもしれません。

 
4.素材の色

マチョー刺繍は当初、赤&青でツヤのない綿製糸で刺されていましたが、

現代に近くなるに連れて色を増やし、糸の素材もツヤのある絹糸が登場し
素材や選ぶ色の幅が広がっていきました。

絹糸は高級なので、今では同じように艶があり洗濯しやすいポリエステル製糸を選ぶ方もいます。
  

強い光沢の絹糸で刺された
テーブルクロス。
迫力あります。 

写真お借りしました:

色の基本色は全部で10色あり、意味もあります

「?」マークのところは、調べきれなかったところです。
知ってる方、ぜひ教えてください!

・赤→幸せ
・青→悲しみ,消えていく事,
・橙→夏、太陽
・緑→喪(第一次世界大戦後加わった意味)
・赤オレンジ→?
・臙脂→?
・濃いピンク→?
・ピンク→?
・赤紫→?
・水色

そのほか黒を使う場合もあり、黒は土を意味するんだそうです。

はっきりした色合いが多く、
黒地に刺すと民族感がでて、
とても美しいです。

 

主に使用するステッチ技術

 

  
サテンステッチ アウトラインステッチ 

 
ほぼこの上2つで図案がさせてしまいます。
サテンステッチは面をうめ、アウトラインステッチは茎の線を刺す時に使います。
詳しい刺し方は、各先生が出版されている本を参考にしてください。

あとは練習あるのみ!

マチョー刺繍に興味が出た方はLet's try!ヽ(≧▽≦)ノ
もっと写真が見たい人はgoogle.huにて「matyó hímzés」と検索してみてね!(*´∀`*)ノ。+゚ *。

今回参考にしたサイト:
http://mek.oszk.hu/02100/02115/html/3-1808.html
http://matyofolk.hu/
http://www.folk-art-hungary.com/matyo_area_mezokovesd.htm


マチョー刺繍の商品はこちら→

 

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